売掛債権を現金化するファクタリングは、現在注目を集めている資金調達方法の一つです。

しかし、割引率の相場や計算方法を理解しておかなければ手元に入る金額が少なくなってしまう可能性もあります。

ここではファクタリングの利用を検討している人に向け割引率とともに相場や計算方法などをご紹介しています。

ファクタリングの割引率とは何か?

ファクタリングを取り扱っているのは主に銀行や専門の事業者です。

割引率は実際にファクタリングを利用して売掛債権を現金化する際、この銀行や専門の事業者に支払うお金のことです。

つまり、割引率は実質的な手数料・利用料になります。

金融商品のためサービスを利用するためには必ず支払わなければならない手数料は、しっかり理解しなければ損をしてしまう可能性がありますので注意が必要です。

ファクタリングの割引率=手数料の内訳

ファクタリングの割引率、つまり手数料はすべてが事業者の取り分になる訳ではありません。

割引率は主に以下の4つに分ける事が出来ます。

  • ファクタリング事業者の取り分
  • 紹介料
  • 登記費用=債権譲渡登記・抹消登記事務代行報酬など
  • 印紙代=債権譲渡契約書印紙代・登録免許税など

上記の内、ファクタリング事業者の取り分はだいたい35%程度となっています。

登記費用や紹介料、印紙代などは法律上必ず必要となる固定費ですが、全て合わせると75%となりファクタリング事業者の取り分を上回ります。

司法書士などに依頼する分も含めて基本的には税額表で予め金額が決められていますので、固定費を安くするのは難しいでしょう。

ちなみに、ファクタリングは非課税である「金銭債権の譲渡」に該当しますので消費税はかかりません。

ファクタリング手数料(割引率)の相場は?どのように決められる?

ファクタリングを検討する場合、手数料(割引率)の相場を事前に知りたいと思うのは当然です。

しかし、ファクタリングの手数料(割引率)はだいたい幅を持って提示されているケースがほとんどです。

特定の数字を明確に公表している事業者はおらず、予め相場を知る事は難しいものです。

これはファクタリング事業者同士で価格競争しない為というのが一つの理由です。

明確に「手数料○%」と知るのは難しいですが、「売掛先の信用力と自社の年商」「2社間・3社間」という条件から考えた場合に目安を推定する事は可能です。

手数料(割引率)はその他の条件によっても異なってきますが、あくまで「おおまかな相場」という事で一つずつ確認していきましょう。

・手数料(割引率)は売掛先の信用力や年商で変動する

ファクタリングは「売掛債権」を利用する資金調達方法です。

この性質上、ファクタリングの利用を検討している会社は既にいくつかの企業と取引を行い、売掛金が発生していることが最低条件です。

ファクタリング事業者側から見ると売掛債権を買い取る事になりますので、取引している最中に売掛先が倒産などして回収不能になるリスクを危惧します。

また、自社の年商によっても以下のように相場が変動します。

・年商1億円以上=手数料15%~
・年商5,000万円~1億円未満=手数料18%~
・年商5,000万円未満=手数料20%~

上記のように、自社の年商や与信状況なども手数料に影響しています。

ただし、ファクタリングは融資では無く「売掛債権の買い取り」として取り扱われます。

この事を含めると、どちらかと言えば自社の年商・与信状況より売掛先の信用力に比重が置かれます。

また、下記の取引形態によっても異なってきますので、あくまで相場として理解しておくことが重要です。

手数料(割引率)は3社間よりも2社間の方が高くなる傾向

大きく分けるとファクタリングの取引形態には2社間・3社間という2種類あります。

このうち、3社間よりも2社間の方が手数料は高くなります。

2社間ファクタリングの場合、取引先が倒産して売掛債権が回収出来なくなった場合のリスクは基本的にファクタリング事業者が受け持ちます。

また、債権譲渡登記の手数料もかかってしまうため、どうしても手数料は高くなってしまうのです。

一方、基本的に債権請求権を設定する3社間ではファクタリング事業者のリスクや手間も軽減され、必然的に手数料が低くなる傾向が見られます。

大まかな傾向としてご紹介しましたが、基本的に手数料(割引率)は「3社間<2社間」だと覚えておきましょう。

ファクタリング手数料(割引率)の計算方法や流れは?

ファクタリングの手数料相場について、ある程度つかめたと思います。

次は実際に手数料を除いた金額の計算方法や流れについて解説します。

単純に「売掛債権-手数料=入金資金」と考える事も出来ますが、実際にファクタリングを利用する際はいくつかの工程をクリアする必要があります。

現在では「即日審査終了」を謳うファクタリング事業者も多く登場していますが、実際にはファクタリングを申し込んだ会社・売掛先の状況などによっても日数は前後します。

最終的にファクタリングの取引が終了するまでに1週間程度かかる場合がああるでしょう。

審査料も計算に入れておく必要性がある

ファクタリングで必要となる費用は上記でご説明した手数料だけではありません。

手数料の他に審査料が必要となる事があります。

金額はファクタリング事業者によって異なりますが実費は~5万円が平均的な金額となります。

ただし、審査料無料で利用できるファクタリング事業者も多いため一概には言えません。

また、事務手数料として実費が設定されている事がありますが、こちらは手数料には含まれていないため分けて考える必要があるでしょう。

すぐに売掛債権の全額を入手できるわけではない

ファクタリングを利用したからと言って、手数料や審査料、実費などを除いた全額を即現金化できるわけではありません。

ファクタリング取引が成立すると、実際にはまず掛目で設定されている金額が支払われます。

これは「売掛債権×掛目」で求められるもので、業者によって異なりますが大体70%~80%が平均的な金額です。

残りの金額は留保金となり、売掛債権が支払われた後に返還されます。

この時、留保金から手数料や審査料などが差し引かれて手元に入ってくるのが一般的です。

手数料(割引率)を安くするためにはどうすれば?

実際にファクタリングを利用するなら、資金調達額を増やすためなるべく手数料を安く出来ないか検討したいところです。

ただし、固定費を除くと、手数料を安くするための方法は限られます。

ここでは、手数料(割引率)を安くする主な方法を2つご紹介しましょう。

なるべく手数料が安いファクタリング事業者を選ぶ

日本のファクタリング業界の取引高の上昇率は緩やかですが、ファクタリングを取り扱っている事業者は以外にも多くあります。

ファクタリングの利用を検討している会社は資金力に余裕が無い傾向が見られますが、手数料を安くしたいならなるべく時間をかけて選定する必要性があります。

ファクタリングは申し込みを行ってみなければ手数料が分からないものですが、例えば相場より高い手数料を提示された場合などは断っても問題はありません。

また、知名度のあるファクタリング事業者などであればホームページ上で仮審査を行っていますので時間に余裕があるならば積極的に利用しましょう。

ファクタリングの取引形態、売掛先の与信などにも気を配る

ファクタリングは2社間と3社間という2つの取引形態を持っていますが、これは申し込みを行う企業の判断で自由に選択する事が出来ます。

「取引先に知られたくないから2社間」というような選び方も出来ますが、特に制限が無いのなら手数料が安くなる傾向がある3社間を選ぶのも間違いではありません。

また、取引先と長期間・定期的に売掛債権を使用した取引を行っている事もポイントとなります。

与信などは自身で説明する必要もありますから、ファクタリング事業者に好印象を与えるためにも出来るだけしっかりと説明できるように準備しておきましょう。

【まとめ】ファクタリングの割引率を知っておこう

いかがだったでしょうか。売掛債権を利用したファクタリングは信用力という面で融資の難しい企業、そしてすぐに資金を調達したい企業にとっては非常に有用な資金調達方法です。

しかし、割引率や相場などを事前に把握しておかないと損をしてしまう事にもなりかねません。

ここでご紹介した情報を参考に、自社に有益な資金調達方法としてファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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